第25章 曖昧な幸せ
なとりもまた、興奮に満ちた目で女を覗き込む。
な「俺たちのものだって証明だ。……他の誰にも、こんな顔は見せられない。」
恐怖に泣きながら酔いに揺れて、身体が勝手に応えてしまう。
突き上げられるたびに甘い声が漏れ2人はさらに深く、激しく女を貪った。
な「……もっと見せて。泣きながら、俺たちに縋る顔……。」
なとりが髪をかき上げ、涙で濡れた頬に口づけを落とす。
タ「嫌がってるくせに、結局……気持ちよくなってるだろ。」
キタニの囁きが重なり、奥をさらに貫く。
「や……やめ……っ、あ、あぁ……!」
恐怖と背徳と快感が混じり合い、女の意識は白く塗りつぶされていく。
2人はそんな女の反応を興奮した目で見つめ、さらに荒々しく求め続けた。
まるで泣きながらも身体を裏切られたその姿こそが、2人にとって最高の証明であるかのように――。
乱暴な律動が途切れる気配もなく続く。
女は涙で滲んだ視界の中で、キタニの顔を仰ぎ見た。
彼の眉間には皺が寄り、額に汗が滲み喉からは抑えきれない呻き声が漏れている。
タ「……もう、止まれねぇ……っ。」
噛み締めるような低い声が耳に届くと同時に、奥深くまで押し込まれた衝撃で身体が跳ねた。
「やぁっ……あ、あぁ……!」
必死に拒むように首を振っても、波のような快感は覆いかぶさってくる。
次の瞬間、キタニの動きが大きく震え彼の熱が奥へと流れ込む。
タ「……ッく…………!」
腰を押しつけたまま喉を仰け反らせ、彼は果てていった。
女はその熱さに目を見開き、両手をシーツに爪を立てて身をよじる。
「……タツヤ……あ……。」
震える声がかすれる。