第9章 離れることは許されない
いつの間にか2人の身体を布団が包み込み、涙や唾液で顔がぐちゃぐちゃになって、お腹が合唱を始めた頃唇が離れていく。
「はぁはぁ…わかった?もう僕から離れないよね?……答えて。」
目を瞑って肩で息をしながら下腹部の疼きに耐えていると、湿り気を帯びた艶のある声が降ってきた。
「う、うん…はぁ…離れ、ない…はぁ、はぁ…。」
いい子だねと額にキスをされて、身体を震わせながら閉じていた目にぎゅっと力を入れた。
ご飯食べよと起こされそうになって慌てて止める。
「やだっ、待って…。」
お尻のとこが冷たい…いつの間にか漏らしてしまったのかもと焦る。
無理、この歳でお漏らししたのバレたくない。
「どしたの、お腹空いたでしょ?」
「さ、先に行ってて…!」
またどしたのと聞きながら布団を剥がされて、慌てて起き上がりお尻の下を隠す。
だがすぐに抱き抱えられて、その上から退かされた。
「あれ〜?なにこのシミ…。」
「ちがっ、違うの、これは……。」
良い誤魔化し方がわからなくて口をぎゅっと結んだ。
「あぁ、本当…可愛いね。キスしててこんなにしてたの…触ってあげようか?」
え?なんで触るなんて話になるの?
だってこれは…汚れてるから触らせたくない。