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【鬼滅の刃】屋烏の愛

第2章 頭脳という刀


初めての任務は、鬼が出ると噂される村の調査だった。私は、藤の家紋の家で一晩を過ごし、夜になると村へと向かい、そこで私は鬼と対峙した。最終選別で戦った鬼よりも、遥かに強く、そして狡猾な鬼だった。

しかし、私はもう、怯えるだけのお屋敷の娘ではなかった。蜜璃さんの元で身につけた「愛の呼吸」と、私の頭脳をフル活用し、鬼の動きを先読みし、急所を的確に攻撃した。そして、私はこの手で初めて鬼を滅した。

鬼の首を斬り落とした瞬間、私の胸に去来したのは、達成感だけではなかった。それは、鬼によって命を奪われた人々の悲しみと、鬼の持つ、哀しいまでの人としての記憶だった。

私は鬼に最後に一言告げた。

「…辛かったね。」

鬼になる側にもきっと理由があると思っていた。
もちろん彼らがやった事は許されることでは無いが、私は寄り添う隊士でありたいと思った。

「…これが、鬼殺隊士として生きるということ…」

私は、血に染まった刀を握りしめ、静かにそう呟いた。
こうして、私は正式に鬼殺隊士としての一歩を踏み出したのだった。
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