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日輪に溺るる

第2章 昇陽を待つ


それを最後に、私は御寝所を後にした。冷やかな夜が、日輪の与えた熱を奪っていく。
夜こそ己の生きる世だと信じていた私が、今となっては何よりも夜を恐れてしまう。日輪を隠し、地を冷やし、人を惑わす夜を。

「貴方様を覆う忌まわしき晦冥は、私が……」

未だ日輪を翳らせる暗雲は、いずれその光によって焼き尽くされる。夜はいつまでも続かず、その理が覆されることはないのだから。
昇陽の時はすぐ傍に。
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