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薬師助手の秘密【R18】

第3章 媚薬 ※壬




「本当は桂皮よりも小豆蔻の方が香り好きなんだけど...」
「相手が男だったのか?」
「教えて貰えなかったんだよね。だから両方に効く桂皮にしたんだけど...」
「小豆蔻が入って酒も入ると には効きすぎるからダメだ。」
「...はぁーい。」


翡翠宮の侍女たちも、最初は野次馬していたが、ずっと同じ作業をしていたので、今はもう自分の仕事に戻っている。
出来上がった媚薬...効果のある甘味を作り終え、やはり少し余るものがあったので、姐さんはパンに染み込ませ、 はこのために用意した酒付けにした果物を中にいれて混ぜ込んだ。酒が入る分効果が高いので少ししか作らないでおいた。

姐さんも私も油断していたとは思う。味見で少々判断能力が低下していた可能性もある。興味津々でこちらを見ていた侍女たちがいたことを忘れていたのだ。
使用した器具を洗って片付けたあと、約束の時間まで休んでいたら...

帰ってきたときには...大変なことになっていた。


「んぅ...」
「はぁ...ん...」


悩ましげな吐息と、ギリギリ見えないが開かれた胸元、膝上まで足は見えており、しっとりと汗ばんでいる。
紅潮した頬と力の抜けた身体が大変いかがわしい雰囲気を作り出している。


「...未遂です。姐さん」
「お止めなさい」


後宮なので間違いはないだろうと思いつつ、一応彼女たちのスカートをめくって中を確認したら、侍女頭に頭をはたかれてしまった。
地味に痛い。

常に胡散臭い笑顔を張り付けている腹黒似非天女も流石に頭垂れている。


「お前達の腕が想像以上のものだということが分かった。」


力ないお褒めの言葉を貰った。
乾かしていたものを1つずつつまみ食いした形跡があるので、一粒の効果がどれ程のものかが分かる。


媚薬にやられた3人の侍女を自室に連れて行ったところで、一気に疲労感が襲ってきた。




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