第9章 Aethelgard Online ~ゲームイベント
マンション近くの帰路。
唯 side
悠一と智和が言った言葉が、何度も胸の中で響いていた。
杉田「昔だけじゃなくて、今もだよ」
中村「特別扱いしてんだよ」
……その一言一言が、どうしようもなく嬉しい。
顔が熱を帯びて、ぼんやり歩いてしまう。
(……嬉しいって思っちゃうのは……私が今も二人のことを……?)
中村: 唯?
不意に名前を呼ばれて顔を上げると、悠一がすぐそばにいて、覗き込むように顔を近づけてきた。
中村:「またぼーっとしてると転ぶぞ?」
その距離にドキッとして、慌てて視線を逸らす。
気がつけば、もう自宅の玄関の前。
唯「……ううん、ごめん」
杉田「じゃあ、イベント公演お疲れさま」
智和がにこやかに言い、3人で声を合わせるように
(3人)「おかえり」「ただいま」と玄関をくぐった。
荷物を置き、それぞれの部屋にあるシャワーを浴びる。
リビングに戻れば、テーブルの上には智和が作り置きしていたおかずが並び、温かな湯気といい香りが広がった。
杉田「さ、食べよ。今日くらいはちゃんと栄養取らないと」
智和の言葉に、ふっと緊張がほぐれて、自然と笑みがこぼれる。
キッチン_台所
唯が食器の洗い物しながら聞こえて来るのは悠一の声
2人はソファーで座りながら格ゲーしていた。楽しそうに。
中村:はー食った、食った。ってかまた杉田料理の腕あげたなといいながら、ハメ技コンボを決めつつも、
杉田:まぁねぇ、お店より栄養バランスいいからね家で作る方がコスパいいし・・っておまえ・・それ反則だろいいながら。互角にやりあう
唯は2人の会話を聞きながらも・・ファンの子や、先輩方にバレたら
女子の暴動えぐいんだろうなぁ〜手元を見ながら、何としても、バレないのうにした方がいいよね・・.。考える
杉田がキッチンに近づき
杉田:ごめんね片付けさせてしんどかったら手伝おうか?
唯:智和心配してくれてありがとう。
智和それに近いい〜
唯:もう終わるところだから大丈夫だよ?
唯の手を握る智和の手。