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幼なじみの人気声優〜スパダリ生活

第7章 焦りと独占欲。


視線が絡んだ瞬間、心臓が跳ねる。
――ドキッ……
智和の唇が、そっと唯の手の甲に触れる。

「そういうの、不公平って言うんだよ」
ゆっくりと、距離を詰める智和。
「悠一も楽しませたなら……僕も楽しませて
その方が――唯も、二倍楽しいでしょ?」


逃げ場を与えない口づけが、そっと落ちる。
唇が触れた瞬間、唯の胸に押し寄せるのは混乱と甘い痺れ。

優しく、けれど深く吸い上げるようなキス。
唇が離れた瞬間、間に銀色の糸が光り、智和が静かに見つめてくる。

視線が熱くて、唯は思わず目を逸らした。
ソファに押し倒されたまま、胸が上下し、呼吸が落ち着かない。

――そのとき、ふっと幼い日の記憶が蘇る。


暑い夏の日。耳を埋め尽くすセミの鳴き声。
子供の唯:「ねぇ、ともくん…ゆうくんは置いてきちゃっていいの?」

子供の智和:「うん。だってゆういちはこの前、唯ちゃんと秘密基地行ったでしょ。だから今日は僕が、唯ちゃんを独り占めする番」

ザァァァァ…と、涼しい夏の風。
帽子を押さえながら、智和を見上げた。

子供の智和:「でも…」
そこからの記憶は少しぼやけている。
それでも、確かにあの時、彼は笑って言った。
――「僕も、ゆういちも幸せで、唯ちゃんは二人分幸せなんだから」

その声と笑顔が、今の智和と重なっていく。

回想から現実へ――。

智和:「…今も、同じ気持ちだよ」

言葉と同時に、胸元へ顔を寄せ、じゅっと音を立てて強めに乳首を吸う。
思わず身体が跳ねる。


唯:「っあ…!」

智和は顔を上げ、鋭さの奥に優しさを含んだ瞳で見つめる。
「考えごと?」
その声音に、胸が締めつけられる。
「上の空なんて…傷つくな」

――私、昔から全然変わってない。
悠一には強引に流されて、智和には…うまく言いくるめられて…。

唯:「そう…じゃ、ないけど…っ」

言い終える前に、智和の手が際どい場所をすりっと撫でる。
その度に、足先まで小さく震えが走った。

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