第8章 禁じられた熱
本棚に囲まれた狭い空間。
古い紙の匂いと埃っぽい空気の中に、熱を帯びた吐息が混じり込んでいく。
めいは机に押し倒され、震える指先で必死にブラウスを握りしめていた。
傑の唇が再び重なる。
今度は先ほどよりも深く、執拗に舌を絡め取ってくる。
逃げ場はない。
唇の端から熱い唾液が零れ落ち、顎を伝って首筋へと滑っていった。
「……ふ、ん……んっ……。」
声を抑えようと唇を噛むが、傑はその様子を見逃さない。
わざと耳元に唇を寄せ、囁くように挑発する。
傑「声、我慢する気? ……余計そそられるよ。」
首筋に歯が立てられた。
柔らかな肌に噛み跡が刻まれ、熱がじわりと広がる。
めいは身をよじり、机から落ちそうになったが腰を掴む手に引き戻される。
傑「逃がさない。」
低い声に心臓が跳ねる。
指先が胸元へと滑り込み、下着の上から容赦なく形を揉みしだく。
力強い掌に弄ばれるたび、背筋が反り返り声が堪えきれず漏れ出てしまう。
「……や……っ……だめ……。」
弱々しい抗議に、傑は笑みを深めた。
傑「だめって顔じゃないな。……悟が夢中になるのも当然か。」
下着を乱暴にずらされ、敏感な突起が空気に晒される。
すぐに口づけが落ち、舌が熱を伝えるように転がす。
背筋が跳ね、机が小さく軋む音が響いた。
静かな図書室に、そのわずかな音さえ背徳を強める。
誰かが入ってくるかもしれないという恐怖が、余計に感覚を鋭くさせていた。
「……や……っ……だめ、ほんとに……。」