第7章 その手は逃がさない
悟の指先が、もはやためらいを失った動きでめいをなぞる。
布越しの感触を確かめるだけでは足りなくなったのか下着を器用にずらし直接的な熱が触れた瞬間、思わず体が跳ねた。
その反応を逃さず、悟の口角がわずかに吊り上がる。
悟「……やっぱ、もう俺以外に触らせない。」
耳元で囁く声が低く響き、背筋がぞくりと震える。
指先がゆっくりと内側を探るたびに、呼吸が浅くなっていく。
椅子に座ったままなのに、腰は悟の手の動きに合わせて無意識に揺れてしまう。
悟「……ほら、力抜いて。」
促されるままに、膝から力が抜ける。
その隙を悟は逃さず、もう片方の手でめいの顎を上げ視線を絡めた。
澄んだ青い瞳は、嫉妬の炎を湛えたままめいを縛りつけて離さない。
悟「俺見てろ……他、考えんな。」
そう言って深く唇を重ね、舌で容赦なく口内を探る。
指の動きは止まらず、むしろ口づけの熱と同時に勢いを増していく。
机の脚がわずかにぶつかり、教室の静けさに小さな音が混じる。
悟「……名前、言えよ。」
息を荒げながら言われ、唇の隙間から悟の名前が漏れる。
その瞬間、動きが急に深くなり快感が押し寄せてくる。
声を押し殺そうとしても悟の瞳が“もっと出せ”と言っているようで、我慢ができない。
悟「そう……俺の名前だけ呼べ。アイツのことは、忘れて。」
吐き捨てるような声なのに指先の動きは甘く、巧みだった。
机の端に背を預ける形になり、めいは悟に完全に体を委ねる。
彼の腕の中は熱く、閉ざされた教室の空気はさらに濃くなる。
悟は突然、指を抜き、めいを立たせた。
そのまま机の上に腰掛けさせると、足を両手で掴んで広げる。
視線が絡み合ったまま、彼の息がめいの奥へと近づく。
悟「……俺の匂い、ここにつけてあげる。」
低く告げたあと、ためらいなく舌が触れた。
全身が熱くなり、思わず机の端を掴む。
吸う音と舐める音が、静かな教室にいやらしく響く。
脚が震えて閉じようとしても、悟の手がしっかりと押さえつけて逃がさない。
悟「……ここ、もう俺のだからな。」
その言葉と同時に強く吸われ、意識が飛びそうになる。
息を荒げ、肩で呼吸するめいを見上げる悟の目は、完全に理性を手放していた。