第6章 背徳の鎖
甚「……もうこんなになってる。」
囁きと共に、指先がそこをなぞる。
薄い布が擦れるたび、甘い痺れが背中を駆け上がる。
我慢できずに腰が浮きかけると、彼の手がしっかりと押さえつけた。
下着をゆっくりとずらされ肌に直接触れられた瞬間、喉の奥から抑えきれない声が零れる。
指が熱い中心を優しく、しかし確実に刺激してくる。
円を描くように撫でられ時折、浅く中へ差し込まれる。
その動きに合わせて、呼吸が荒くなっていく。
甚「……声、我慢するな。」
彼の言葉に抗うことなく、溢れるままに吐息が漏れる。
快感の波が押し寄せ、頭の中が真っ白になる。
それでも彼は動きを止めず、むしろ意地悪くペースを変えてくる。
限界が近づいた頃、指が離れた。
物足りなさに薄く目を開けると、甚爾はゆっくりと服を脱いでいた。
鍛え上げられた体が照明に照らされ、影を落とす。
その姿に思わず見惚れていると視線が合い、彼が薄く笑う。
甚「……続きは、もっと奥で感じさせてやる。」
腰を掴まれ、引き寄せられる。
その瞬間、熱と熱が触れ合い全身が小さく跳ねた。
そして、ゆっくりと、しかし逃げられないほど確実に彼が入り込んでくる——。
熱を孕んだ感触が、奥へ奥へと押し広げてくる。
ゆっくり、だが逃げられないほど確実に——
その存在を全身で受け止めざるを得ない。
背筋が反り、指先がシーツをきつく握りしめる。
声にならない吐息が漏れ、瞼の裏が熱く染まっていく。
「……っ、は……。」
完全に収まりきった瞬間、息が詰まるような圧迫感と奥にまで届く充足感が押し寄せた。
体が慣れる前に動き出されるのでは、と怯えたが甚爾は微動だにせず低く囁く。
甚「……大丈夫か。」
その声に小さく頷くと、彼はゆっくりと腰を引いた。
そして、再び深く沈み込む。
その動きだけで腹の奥まで痺れるような感覚が走り、堪えきれず声が溢れた。
最初はゆったりとした往復。
だが次第に速度が上がり、衝撃が体の芯まで突き抜ける。