• テキストサイズ

Winner【サイバーフォーミュラ・加賀】

第39章 珍しい嫉妬


十分ほどした頃か、他のチームよりも少し早めに上がってくる三人。それでも十分だった。

「…城は?」
「別に?いつも通りだ。」
「そっか」
「ねぇ雅?」
「何?」
「さっきも加賀に言ってたけど…何か気になる事でも?」
「ううん、本当になんでもない…」
「そうか?」
「…ッッ」
「退いて?」

そう言ってアンリがぐいっとフィルを押しのけた。

「…おい、アンリ!…すみません」
「いや、大丈夫」

そう答えるフィルとジッと雅の目を見つめるアンリ。

「…雅?」
「何?」
「その耳のは飾りな訳?」
「……ッッ」
「それとも?言いたいことも言えない関係になったわけ?」
「……アンリ!」
「ハァ…敵わない…」
「レースまでどのくらい?」
「後五分」
「コース上に出ないならそれで話せばいいでしょ」
「……でも」
「迷ってる時間、ないと思うけど?」

そう背中を押すアンリ。インカムの無線をオンにして雅は加賀に話しかけた。

「城…?」
『ん?どうかしたか?』
「本当に無理しないで…」
『…だから…』
「熱、上がってきたらリタイアでもいい」
『……雅…』

その言葉を聞いた時、他の三人は一気に雅に視線を向けた。マシンの中からの加賀のインカムは小さく笑っていた。

『大丈夫だ。体のだるさもねぇから』
「…出てからじゃ遅いの…お願いね…?」
『わかった』

そう言ってふぅっと小さく息を吐く雅を見て、グレイたちが近づいてきた。
/ 298ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp