第6章 マタタビ
『ふー…』
夜。夕飯を済ませお風呂に入り部屋へ戻ってきた。
今日1日の疲労で体が悲鳴をあげている。主に、放課後の疲労だが。
『…っぁ…』
体が熱っているのを感じ、自然と手が胸へと伸びる。リカバリーガールの話では、マタタビの効果は1週間ほど続くという。発熱や倦怠感を抑えるためにも、こうして自身でなんとかしなければならない。
コンコン
『っ!?…っはーい』
「今、大丈夫か?」
『うん。そろそろ寝よかと思ってたとこ』
ドアをノックして入ってきたのは父だった。芹奈は慌てて手を離し机の上に置いてあった書類を手にする。
「また、長期で日本を離れるんだけど、さっき言ってた芹奈の職場体験と被りそうなんだ」
『あーそっか。うん。わかった』
「…どうした?顔、赤いけど。熱でもあるのか?」
『っ!?いや、ちょっと、長湯しちゃった』
「そうか、リビングに冷えピタあるから、辛かったら使いなよ。おやすみ」
『うん。ありがとう。おやすみ』
父が部屋を出て階段を降りて行ったのを確認し、一息つく。
電気を消して先ほど来たばかりの寝巻きを脱ぎ捨て、下着を捲り痛いほどに勃ち上がった飾りたちをいじり始めた。
『…はぁっ……っんっ…』
暗く静かな部屋に自身の荒い息遣いと控えめな水音が響いた。
芹奈の頭の中には普段から乱暴に抱いてくる爆豪の姿と、今日優しくも激しく抱かれた相澤の姿が交互に流れ、体の熱を上げた。
いつからこんなに淫らになってしまったのか、そんなことをぼんやりと思いながらも自身を慰める指の動きはさらに激しさを増し、何度目かの絶頂を迎えた頃に気絶するように眠りについた。