第4章 セナカ
今日のヒーロー基礎学は実践ということでみんなでバスに乗って移動中。
隣は何故か轟くんだ。あんまり話したことはない。
「爆豪ちゃんはキレてばっかりだから人気でなさそう」
「んだとコラ出すわ!!」
車内前方で梅雨ちゃんたちが話している内容が聞こえて思わず吹き出す。
「テメェは笑ってんじゃねぇ!」
『いや、ごめんごめん、爆豪くん』
「気色悪りぃ呼び方すんな猫!!」
「この付き合い浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されてるってすげぇよ」
「テメェのボキャブラリーはどうなってんだくそ殺すぞ!」
『アハハハハハッッ!!』
「テメェはいつまで笑っていやがる!」
『いやぁ爆豪くんがこんなにもイジられてるの見るの初めてだから、つい…笑』
「芹奈ちゃんはプロヒーローになったら確実に人気が出るでしょうね」
「確かにな!個性把握テストん時の俊敏性にはびっくりしたよな」
「浮遊の能力だけでも強いのに、猫特有の俊敏性、出し入れ可能長さ調節可能の爪を使った近距離攻撃、さらに暗闇でも目が効くから渡橋さ…芹奈さんの個性はかなり強いよ!」
『えへへ、ありがとう。持久力が課題なんだけどね、』
出久始めみんなに褒められ頭をぽりぽり掻いているとどこからか熱い視線を感じた。