第9章 シツケ
「おい、テメェなんだこれはよ」
『ん、あ…』
芹奈の制服を脱がし下着を捲り上げその感触を楽しんでいるかと思いきや、爆豪の視線がさらに鋭く尖った。爆豪の手が触れているのは脇の下、胸の横あたりにある赤い印。
風呂に入った時鏡で見て自分でも存在は確認していたのだが、そんなに視界に入り辛い場所だったのですっかり忘れていた。
あの夜、轟につけられた印が薄くなったもののまだ咲いていた。
「誰だ」
『蚊、だよ。刺されたの』
「虫刺されと印の違いくらいわかるわボケ!バカにしてんのか」
『っ…勝己がつけたやつじゃないの、?』
「俺はもっと見やすい場所につけるわボケ」
確かに思い返してみれば爆豪が印をつけてきたのは鎖骨や二の腕、太ももなどちょっとした拍子に人に見られる場所だ。下着で隠れてしまう場所につけるような男ではない。
「おい。いつ誰とヤッた」
『っ…別に、誰とどんな関係でも良いでしょ…』
「あぁ?テメェは俺の女だろうが。テメェの身体も俺のもんだ」
『自分勝手な…』
「テメェ実習先エンデヴァーんとこだったよな」
『っ』
「あの半分野郎か」
鋭い目つきに刺されたこの体制で芹奈に嘘をつくことはできない。
全てを見透かされているようで、何も言葉が出なかった。
「ヤツのチンポはうまかったかよ。あ?」
俺のモンしか咥えられなくしてやる
その言葉に芹奈の背筋はピンと伸び、寒気がした。
が、同時に鼓動が高鳴っていた。