第6章 『 誓い 』
「……朝飯が冷めちまうな」
誰かの一言で、空気が和らぐ。
朝食は、不思議なほど穏やかだった。
誰かが皿を勧め、誰かが世間話をし、誰かが主の体調を気にする。
(……ああ)
これが、本来の本丸なんだな……。
なんて。
食事を終えると、長谷部が一歩前に出た。
「では、残りの刀剣男士との名の交換を」
雰囲気は大事かなと思い、隣の空き部屋へ移り一振一振と向き合う形に。
名を告げ、名を受け取り、霊力が静かに結ばれていく。
最後の一振と、確かに繋がった瞬間。
胸の奥で、
何かが――落ち着いた。
名を交わし終えた後に、大広間へ戻る。
「……これにて」
長谷部が、はっきりと告げる。
「本丸の引き継ぎ、完了です」
その言葉に。
誰かが、小さく、拍手をした。
それが、ゆっくりと広がっていく。
私は、少し照れたように笑った。
「……じゃあ、ここから、ですね」
新しい本丸の、本当の始まりは。
殺気ではなく、歓声の中で。
――確かに、動き出した。