第10章 悲しみの中で
「ふっ、なんで…なんでぇ…うぅ、やだよ……宗四郎がいてくれなきゃ、死んじゃう…。」
「璃沙…璃沙!言うたやろ、ここはいつも傍におるって。」
人差し指を胸の中心にあてて見下ろしてくる。
「じゃあ、ちゃんと抱いてよっ!愛してよ!!まだ今日は終わってない!」
腰を折って倒れてきた彼は優しく唇を重ねて一度離し、薄く目を開けて見つめてくる。
そしてそのまま見つめながらまた唇を重ね、深いキスに変わっていく。
絡んだ舌は水音をたてた。
ゆっくり優しく始まる愛撫は、いつもの宗四郎…包み込まれるような熱は、彼に愛されている証拠だった。
愛しているのなら離さないで…。
膨らみに軽く指を沈み込ませると、優しく揉み始める。
微かに突起に触れながらゆっくりと舌が離れて、唇に頬に鼻に額に耳に首筋に…いろんなところにキスの雨を降らせて、また唇に戻ってきた。
「あぁ…好きや、好き。ほんまに好き、愛しとる…可愛ええ……あかんもう…めっちゃ好きや。璃沙、僕もう君しか愛せへん。」
宗四郎は悲しそうな表情を浮かべながら、全身にキスをしてくれる。
もちろんただのキスではない、唇が触れたところは全て赤い花が散っていた。
宗四郎だって別れたくないんじゃない、隣にいてよ…。
熱い吐息を吹きかけながら上がってきて首に噛み付かれた。
犬歯が刺さって余計痛いけど我慢した。
「他の男とされるんやや…鳴海隊長と付き合うんもやや……どないしよ、別れたない。」
セックスするんやなかったと呟き、胸の突起を口に含む。