• テキストサイズ

あなたに出逢う

第8章 開戦



翌日、陣で最終確認をし朝日と共に出発した。
今回の構図は、政宗が先陣を切ることになっている。大将の信長様も出陣すると聞いて驚いた。今回は上杉謙信、武田信玄が現れるからだそうだ。光秀さんは後衛、家康さんは陣に残り伝達や看護をすることになっている。


「私も馬に乗るんですか?!軍議では看護をすることになっていましたけど‥」

「何度も言わせるな。貴様を連れて行く。異論は認めん」

「そ、そんな‥」

琴葉は当初、家康さんと治療班として残るはずだった‥まあ、信長様の性格を見てたら急に変更することもあるか。異論は認めないと先に言われ、琴葉と家康さんは何も言えない‥‥やがて、琴葉は腹を括った顔をして信長様を見上げた。

「わかりました。‥行きます」

「わかれば良い。俺の馬に乗せる、と言いたいところだが大将同士が斬り合うとなると貴様に危害が及ぶやもしれん。家臣の馬に乗れ、いいな?」

「‥はい」

信長様と琴葉の言い合い?は終わり、各々馬に乗る。
今回も私は光秀さんの馬に乗ることになった。







馬を走らせ、戦場へ行くとすぐに敵兵も襲って来て争いは激化した。

「軍神と虎はどこだ?早く手合わせしたい限りだ」

政宗は目を爛々とさせ、次々と敵を薙ぎ払う。すると前方に赤い旗が見えた。

「あれは、武田の赤備え‥おもしれえ。早速大物じゃねえか」



一方、政宗の軍が迫ってきていることを確認した武田軍は闘志を燃やしている。そこには幸村の姿があった。

「チッ。伊達政宗か厄介だな。信玄様はここにいないし‥俺がやるしかねーか」



やがて、両軍が衝突した。政宗は幸村の姿を見つけると馬で駆ける。

「よお、お前は真田幸村だったか。信玄はいねえようだが‥せいぜい楽しませろよ」

「伊達政宗‥お前とは会いたくなかったよ」

「そうか、俺は会いたかったぜ」

刀と十文字槍が火花を散らしてぶつかり合う。どちらも切先をかわしながら攻め入った。
/ 120ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp