第18章 なんで、こんなに
涙交じりの吐息の中、ふと指が絡まる。
乱暴な動きの中でも指先だけはそっと、まるで壊れ物に触れるようにミクの手を握るその仕草に、胸の奥がぎゅうっと締めつけられた。
甚「俺が誰にもやりたくねぇって思ったの、オマエが初めてなんだよ。」
「……甚爾……。」
名前を呼ぶと、彼はぐっと強く動きながらも額を寄せてきた。
熱い体温と吐息と、重なる鼓動。
甚「もう、離さねぇ。……何があっても、俺から逃げさせねぇから。」
その言葉は、まるで呪いのように胸に残った。
次第に彼の腰の動きが深く、重たくなっていく。
繋がった奥で脈動を感じるたび、ミクの身体は勝手に反応し、愛液を溢れさせていく。
濡れそぼった肌と肌が擦れる音が、より一層淫靡に部屋の空気を染める。
甚「気持ち良いだろ……? 俺だけが、オマエをこうしてやれる。」
その囁きは決して問いではなかった。
絶対の自信と執着が混じった声に、ミクは抗うことができなかった。
「っ、あぁ……っ、うん……っ、気持ち良い、の……。」
甚「……もっと、言えよ。」
「甚爾のが……良いの、すごく、奥まで、感じて……っ。」
彼の瞳が鋭く光った。
快楽に濡れたその視線が、まるで肉の奥まで覗き込んでくるようで羞恥と興奮がない交ぜになった悲鳴が喉からこぼれた。
そして彼は、そのままミクの身体を仰向けにさせ脚を持ち上げた。
密着度が増し、繋がりがより深くなる。
熱がさらに奥へと侵入してきて、思わず身体を跳ねさせた。
「やだ……っ、また、イっちゃう……!」
甚「良いよ。何回でもイけ。俺の身体に、記憶させてやるから。」
獣のような腰使いが、快感の頂点を何度も連れてくる。
歯を食いしばっても呻いても、堪えきれない。