第13章 やっと
片脚を肩に乗せられ、体勢が変わる。
角度が変わり今までとは違う場所を抉るように突かれ、女の声は悲鳴に近い喘ぎに変わった。
だが、彼は止まらない。
甚「泣いてんのに、締めてきてんの……どんだけエロい身体してんだよ。」
「……ひっ……ぃ、んっ……あっ、だめ、ほんと、だめぇ……!」
目尻に涙が浮かぶ。
だが、奥に達するたびに女は仰け反った。
甘く鋭く、下腹部の奥が熱くなっていく。
何度も絶頂して擦り切れた感覚の中に、それでも新たな快楽が上書きされていく。
まるで、壊されるような——
そんな感覚だった。
そして、
甚「イけよ。俺の中で、何回でもイけ。ほら、全部俺のもんにしてやるから。」
ぐちゅ、と卑猥な音が耳にまとわりつき男の腰の動きが荒くなる。
限界が近い。
彼の熱がさらに強くなり奥を突き上げるたび、女の喉から悲鳴が漏れる。
「んあぁぁっ……! いっ、いく、やぁっ、だめ、またぁっ……!」
瞬間、痙攣するように身体が跳ねた。
眩暈と熱が、視界を真っ白に染める。
彼の絶頂もすぐ後だった。
びくん、と身体を震わせ熱いものを奥へと流し込んでくる感覚——
すべてが、女を貫いた。
しばらくしてようやく引き抜かれた身体は、余韻と痺れでまともに動かせなかった。
ぐったりとシーツに沈んだまま、ただ荒い呼吸を繰り返す。
甚「まだ……時間、あるけどな。」
その一言に、女は心の奥で震えた。
満ち足りた、なんて気配は微塵もない。
伏黒甚爾の、飽くなき本能がそこにあった。