第7章 鬼の宴
実際仁美は鬼の元で上手く暮らしていた。
無惨が会いに来なければ、童磨や猗窩座が仁美の側に寄り添っていた。
しかし童磨は猗窩座に心を開いた仁美を見て不愉快に思う事が多くなった。
もう仁美は猗窩座とまぐわっても童磨に擦り寄る事は無かった。
それが気に入らない。
だから童磨は仁美に他の鬼を当てがある事にした。
それを知った時の仁美は童磨が望む通りに彼に縋ってきた。
「嫌です!童磨様!」
「だけど仁美。今日は俺も猗窩座殿も居ないし、誰かが仁美の側に居ないといけない。」
それまで2人のどちらかが仁美と探していた。
だけどこれもまた童磨の目論みだったのだ。
泣きながら自分に縋ってくる仁美を見て、童磨はやっと気持ちが満足した。
「仁美のここも慣れてきたし……今日はもう少し違う鬼とまぐわってみよう。」
そう言って童磨が連れて来たのは、人型の鬼ではなく異能の鬼だった。
初めて見る異能の鬼に仁美は顔を青ざめさせた。