第6章 虹色の目の無神論者
叫んで暴れながら、仁美は童磨が言った言葉を何度も頭の中で繰り返した。
旦那様も人を食う鬼だ。
「大丈夫。大丈夫。落ち着けよ。仁美は絶対に食われたりしないから。」
ーーーーー今はね。
暴れる仁美を宥めながら童磨は思った。
きっと仁美はこの先も無惨の加護のもと鬼と暮らしていくなだろう。
人間には身に余る恩恵を受けながらただ鬼に愛される。
それは鬼なりの愛情で。
涙で濡れている頬を掴みながら童磨は仁美の顔を舌で拭った。
甘美な味が口の中に広がり体が高揚してくるのを感じる。
「いっぱい泣いていいよ。俺は仁美が泣いている方が興奮する様だ。」
仁美が泣き崩れる事に恍悦に浸った。
固くなった自身のモノを仁美に押し付けた。
泣き叫ぶ仁美にこの欲望を思い切りぶつけたい。
ああ…。気を付けて壊さない様にしないと……。
童磨はそう思ってそれは優しく仁美の体を弄り始めた。
そこからが……地獄だった……。
ー虹色の目の無神論者 完ー