第6章 虹色の目の無神論者
すぐに鮮血が飛び散ると思ったがそんな事は無かった。
無惨は仁美を抱いたまま布団に戻した。
それだけで童磨は驚愕した。
無惨は確かに苛立っていた。
なのに仁美を殺さずまだ体を労わる素振りすら見せた。
「…お前…私のが挿入ってどうなったか分かっているのか?」
無惨は服の上から仁美の下腹部に触れた。
どうなったのかなんて分かっている。
まだそこは火が付いた様に燃える様に痛い。
「分かってます……だけど私は未熟な体のままでも、旦那様以外と交わるなら死んだ方がマジです。」
仁美は無惨の手に指を絡ませながら言った。
その仁美に無惨は目を細くした。
「なら…死んでみるか?」
無惨はそう言うと、仁美にゆっくりと顔を近付けた。
無惨の唇が触れ、すぐに舌が口内に入ってきた。
舌を絡ませながら、仁美は痛む下腹部を無視して無惨の首に腕を回した。
2人が絡み合いながら口付けをしている様を見て、童磨は呆然とその光景を見ていた。
(本当に殺す気か?)