第6章 虹色の目の無神論者
「……さて……。」
童磨は寝ている仁美を居の中に運んだ。
大きな布団に仁美を横に寝かせると、上から下まで眺める様に仁美を見下ろした。
先程から香る血の匂いは、稀血というのにおかしかった。
その香りが刺激するのは食欲では無い。
「……無惨様もご無体な…。こんな美味しそうな娘を連れて来て癒せなど…。」
童磨は先程からやたらと興奮している自身のモノを服の上から握りながら言った。
「しかし、顔色が悪いけど大丈夫か?」
仁美は唇まで青くなりながら、気絶している様に眠っていた。
「血を流し過ぎているんだな。あ。これは酷い、グチャグチャだ。」
ドレスの裾を捲って、仁美の患部を見ながら童磨は同情した。
そこを見れば仁美が酷い目にあったという事は分かるが、女の体を傷付けるまで昂ったにしては酷く無かった。
鬼が興奮に任せて女を犯したのならこんなに綺麗なはずが無かった。
気持ちが昂り鬼化した状態で交わったが、かなり気遣って仁美を抱いていたのが分かる。