第4章 赫き炎刀
杏寿郎は不器用ながらも、触れる手は優しかった。
昂る情欲を必死で抑えながら、仁美の体に気を使う様に触れていく。
「んっ…杏寿郎様…。」
それは簡単に甘い声が漏れるほど、仁美の体を貪っていく。
彼の手が唇が敏感な胸の突起に触れる度に、仁美は体を捩らせて熱い息を吐いた。
「あっだめ…っダメです杏寿郎様っ。」
杏寿郎の舌が乳首を舐め上げる時には、仁美は背中をのけ反って悦んだ。
無理矢理情欲を引き立たせて、その行為に悦んでしまったら。
自分は本当に娼婦の様に思えた。
この行為は杏寿郎の情欲を抑える為の行為でなければならない。
なのにこの体はどうしてこうも快楽に悦ぶのだろうか。
「ダメです…早く終わらせて下さいっ…。」
杏寿郎は胸からお腹まで唇を這わせて仁美の反応を見ていた。
どうすれば仁美が悦ぶのか。仁美の体が反応するのか。
ゆっくりと仁美の体を愛撫している様で、これでも我慢していた。
本当はそんな余裕なんて無かった。
すぐにでも仁美の中に入って、この情欲を満足させたかった。