第3章 なかよし
「護衛……」
と呟くギルヴァ
「荷物持ち……」
と呟くレンヒ
「そうよ!女性に荷物持たせる気?」
「あ、あの亜空間を使えば」
「その魔力を使うのを彼らにさせるのよ。マキア」
エマリビアの荷物持ち発言も驚くが、魔力使わせるというビィナの発言にも驚いたマキア
「行ってきなよ。楽しんでおいで?」
そう言ったのは総支配人と話を終えたガエテ皇太子
「ガエテは?」
「明日は、ヒューニンザ皇帝陛下に謁見できそうなんだ。だから皇太子として仕事しないとね?」
ガエテ皇太子が来ないことに少し残念そうなエマリビア皇太子妃の頭を撫でるガエテ皇太子
「護衛兵も人数いて街の人間に迷惑よりかは、護衛兵の何十倍も力のあるギルヴァとレンヒがいれば安心だよ。」
ね?って言いながら、レンヒとギルヴァに微笑むガエテ皇太子
そう言われたレンヒとギルヴァは顔を見合わせ
「わかったよ。きちんと女性陣のこと支えるからね」
微笑むレンヒ
「俺が護衛なら心配ないだろう」
頭をかきながら言うギルヴァにマキアと目が合う
「よろしくお願いいたします。」
そう丁寧に一礼するマキアに頷くレンヒとギルヴァ
明日の昼前にホテルにマキアが行くことになり、デビアン帝国の皆と別れて帰りの馬車に乗り込んだマキア
馬車が出発して揺れる車内
今日は普通ではない1日だった…
森から現れた大将軍と名乗ったギルヴァ
デビアン帝国の方々を出迎えたこと
食事会をしたこと
明日から一緒に街を巡るのを決まったこと
そして……お友達ができたこと……
「仲良く……」
そう呟いたマキアは思い出して笑みを零した