第10章 がいこうかい かいし
巻物に書かれている報せには……
《外交会 日程変更について》
《外交会に参加して下さった皆様に感謝申し上げる。
今回、各代表者の全員と協議のもと
会議と軍事演習を3週間という短さでは
それぞれが持つ外交回での目的を達成するのが困難と判断されたし
テイツチ大国
レイミセイ大国
同盟国GJRI
デビアン帝国
聖クルセミア教会
ヒューニンザ帝国
外交会の繋がりによって
それぞれが繁栄と更なる発展の実現へ向かうために
外交会の日程期間を4ヶ月に延長を宣言する。》
そう文章が綴られていて、すぐ下には
ヒューニンザ帝国のトップであるエドウィン・ジェ・ヒューニンザのサイン…を始まりに…
テイツチ大国のトップであるテイツチ国王のサイン。
レイミセイ大国のトップであるレイミセイ女王陛下のサイン。
同盟国GJRIのトップである代表のサインと指の血判。
聖クルセミア教会のトップであるオディアス・フォス・クルセミア教皇のサイン。
そして、デビアン帝国のトップであるアラバサ:キグ:ヴァリタリアのサインと皇帝の証明となる印鑑が押されている。
そう、ここ舞台に立つ各代表のトップのサインが書かれているのだ。
「トップの許可を取ったから発表ってやつかよ……ヒューニンザ帝国が…そういう考えでいくとはな……」
「エドウィン皇帝陛下らしいと言えますね。でも……4ヶ月という内容に…他のトップの許可をこんな早く得るとは……」
ギルヴァは軽く舌打ちしながら言い
マキアは顎に指を置いて疑問を口にする
「〚それぞれのトップの許可を頂くために……我が国は提案をした!!各国それぞれに特大の転移魔法鉱石を提供することをだ!!〛」
エドウィン皇帝陛下の発表に、マキアは下を向いて考えていたのをやめ、顔を上げて眉間に皺を寄せ
「うそ……でしょ……」
「マキア??」
そんなマキアとギルヴァの2人の間に茶色の蝶々が現れた
「……クイト卿ね?」
「〚そこにガイベルド大将軍いると思うけど、急いでマキアに聞きたいことがあって……僕の属性通信を送らせてもらった。悪いけど、言葉は崩すよ?〛」
マキアとギルヴァにしか聞こえない声量で茶色の蝶々を通じてクイトが話す。