第9章 たいせつなこと
ギルヴァの話し方に色んな意味を感じたレジーヌ
マキアは不安の感情が心の中に出てきた
「……出会ったばかり……そうですね………焦らずね……それが魔族のマナーの1つなのかしらね……余計な事を言いましたわ。ごめんなさいね。」
レジーヌはそう言うとギルヴァは首を横に振る
「娘さんを思ってのことなので大丈夫です。……それと線があるとか、他からどう見られても俺は気にしません。…他は他なので……」
「そう……」
ギルヴァの言葉に、
レジーヌはチラッとマキアの方を見ると
マキアは下を向いている
「まぁ、2人のことですからね。………もう…明後日が開会パーティーから外交会は始まります。…色々なことがあるかと思います……マキア?」
レジーヌに呼ばれて肩を揺らして顔を上げるマキア
「はい!お養母様。」
「外交会について色々あると思いますが大丈夫ですね??」
「大丈夫です………あの、色々とは何かご存知なのですか?」
「さぁ……皇族が何を考えてるか分からないからこそですよ……マキア、無理せずにね。」
「はい、お養母様。手紙の件…そして、お茶会を開いて下さりありがとうございました。」
マキアが返事をしながら笑みを見せ、レジーヌも頷き微笑む
ミへーラフィ侯爵家本邸の前庭
ミへーラフィ家の馬車が走り出した。
後ろにクレーメを含めたメイド達がいる中
レジーヌは、マキアとギルヴァを見送った
「……しっかり向き合いなさい。マキア」
そうレジーヌが呟くも…風の音で消える。
帰りの馬車内
ギルヴァとマキアは向かい合って座っていて
マキアは若草色の箱を亜空間には入れず大事に両手で持ちながら、窓から外を見ている。
ミへーラフィ侯爵家の邸宅を出てから
マキアはギルヴァの方を見ず、話もせずにいる。
ギルヴァはマキアを見るも
マキアは外を見ていた。