第6章 しょうじょ
「……っ……ギルヴァさま……」
「シッ……静かにな?」
ギルヴァはマキアの顎から口元に手を置いて口を塞ぎ、そのまま右に向かせて首元に口をつける
そして……
=ガリッ
「んー!!??」
痛みが走ったのを感じたマキアはギルヴァを突き飛ばした
そして突き飛ばされたギルヴァの口元に血がついていたが舐めるギルヴァ
「な…なにを……」
「ちょっとした試しだ…」
「え?」
「傷は残ってない。確認してみろ。」
そう言われて首元を触ると傷もなく血も流れてこない
「相手の血液を飲むと早く馴染むと聞いた事あるんだ。」
「ね、寝るだけじゃなくてですか??そ、それならそうと!!」
「言うかよ。場所が心臓の近くじゃないと意味が無い。それだと首が近いんだ。首を噛ませろなんて言えるか?」
「言ってくれれば……」
「言って素直に首を差し出すか分からなかったから試しだよ。」
「でも、こんな襲うみたいなことをなさらなくても!!」
「悪かったって……他に浮かばなかったんだから仕方ないだろ。」
そう言いながら頭をかいてリビングの方に戻るギルヴァ
少し戸惑いながらもマキアもリビングに戻る
ギルヴァはリビングすぐ横のキッチンにいて飲み物を入れていた
「部屋に戻らないなら、座ってろ。」
キッチンから声がして、ソファーの端っこに座るマキア
「もう、許可なく何かしねぇよ。ほら…」
端っこに座るマキアの前にマグカップを置くと甘い匂いがしてきて
少し距離をとって座り1口飲むギルヴァの方を見ると
「ココアですか?」
「あぁ…甘いもののが落ち着くだろ?俺はコーヒーのがいいけどな。」
そう言いながらまた1口飲むギルヴァに
マキアもマグカップを両手で持ち1口飲むと甘く温かいココアが美味しく感じる