第2章 再会の日
随分と賑やかな家になったものだと思う。
長らく私とモモちゃん、星子おばあちゃんの3人で暮らしてきたけれど、モモちゃんの超能力が目覚めてからというもの、あれよあれよという間にたくさんのお友達や怪異たちが訪れて憩いの場のように使ってもらえるようになった。
食卓が賑やかに囲めるのはとても楽しいし、怪異たちもなんだかんだ気の良い人(?)たちで、たまにトラブルもあるけど平和な日々を過ごしている。
先日、モモちゃんの幼馴染だという赤髪の男の子、ジジくんが訪ねてきて、彼のご家族とお家が大変だというので、モモちゃんもタカクラくんも連れ立ってしばらく家を空けることになった。
気付いたら招き猫のターボおばあちゃん(愛らしいのでババアというのは気が引ける)もいなくなっているけど、きっとモモちゃんたちについて行ったのだろう。
星子おばあちゃんと2人の久々の静かな食卓。
しかし、数日もたたないうちに、星子おばあちゃんも「ちょっと厄介なことになってんなぁ」とUFOに乗ってモモちゃんたちを助けに行ってしまった。
1人で食べるご飯、こんなに味気なかったかしら。
しばらくして、星子おばあちゃんから連絡が入った。
「危ねぇから必要なもん今のうちに運んでしばらく本殿の方で暮らせ」とのこと。
急なことで驚いたけれど、着替えや大学、巫女の鍛錬に必要なもの、それから寝具なんかを慌てて運び込み、みんなの帰宅を待った。