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HAPPYBIRTHDAY !!

第2章 ver.一ノ瀬トキヤ 8/6




「ありがとうございます。我儘に付き合って頂きました」
「ととととんでもございません!ただのご褒美です...!」





こちらこそありがとうございます!と返せば、面白い方ですね、と笑顔のバーゲンセールだ。握手を求められて、手汗出てますけど...と、呟けば、気にしないで下さい、と言われた。運を使い果たしたのでは無いだろうか。もう手が洗えない。




「我儘ついでに、もう1つ、お願いが」
「は、はひ!何でしょう!」
「そちらの衣装、参考にしても良いでしょうか?」




視線の先には、私がチクチク縫った、ちょっと歪なぬいぐるみの服。
なんの参考かはわかないけれど、も、もちろん!と返事をして、ありがとうございます。と、言われた。



そしたら、周りが急に明るくなる。
あぁ、お別れの時なんだと、ふいに思った。




「...っ!い、いちのせさ...トキヤ!!お誕生日おめでとう!!」




すると、ちょっと驚いた顔をして、直ぐに笑顔になった。





「ありがとうございます。マイプリンセス」





そういって、手の甲に口付けられた。














....目が覚めたら、カラオケ店。
ソファに横たわる私に、退室時間をお知らせする音が鳴り響いている。

夢か。そうよね。夢よね。

スマホを見れば、公式から、誕生日のお祝い情報が更新されている。
そしたら、初めて見る衣装のはずなのに、全然見覚えがある服を来ている彼の姿。

え!と思って、私のぬいと見比べる。
似てる。細部は違うけれど、凄く似ている。

その下にはメッセージ付きの画像。




『歌が好きと教えてくれた、アナタへ』





....偶然でも、夢でも、幻でもなんでも良い。
この両手洗えないかも。と、都合の良い解釈で良い。



いつも頑張っている彼の姿に、その歌声に、私は励まされてるんだ。




おめでとうトキヤ。
どうか、素敵な1年になりますように。




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