• テキストサイズ

メンヘラヤンデレ彼氏からの溺愛調教

第7章 地雷




「…………ここ」
「そう、俺の。ここなら何壊してもいいから、勝手に話せよ。俺は奥にいる。莉央、なんかあったら大声出せ」
「い、や待って暁…………」


何か、あったら…………って?


「ま、まってあき、ら…………、びょ、いんは…………」
「ああ、たいしたことない」
「てあて、てあてだけでもさせ…、おねがい」


駄目だ。
怯えてんの、バレないようにしないと。
柳瀬と2人きりが怖い、なんて。
絶対柳瀬に気づかれちゃ駄目だ。



「…………あんま俺ばっか構ってっと、後ろの狂犬噛みつくぞ莉央」
「…………っ」

「手当てなんて必要ねーだろ」
「ぇ」


声。
初めて聞く。
低い声。


「なんならもう片方も折ってやろーか」



「…………ぇ」





ため息吐き出して。
暁がソファーへと、腰を下ろす。
タバコを取り出して火をつけようとする動作を目で追っていれば。
「…………莉央、火つけて」
左だけで火をつける動作がただほんとに面倒だったのか、柳瀬を煽ってるのか。
全然判断出来なくて。
震える手で、ライターへと手を伸ばす。
と。
後ろで聞こえた舌打ち。
それから。



「…………!!きゃぁああ!!」




ガシャーン!!
て。
ものすごい音と一緒にガラスのテーブルが蹴り上げられた。




「…………った」




飛び散った破片が、頬を擦って。
鈍い痛みが走る。





ああ。
駄目だ。
怖い。
こんなの。
泣くなって方が無理だ。



「莉央ちゃん、泣いてる。怖い?」




腰が抜けて床へと座り込むあたしへと視線を合わせ、柳瀬が、膝をつく。
「こ、わくない…………」
ぐい、て。
頬が押されて。
強引に向かされた柳瀬の顔。


目が。
合わせられない。
/ 142ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp