第1章 愛して欲しい
「柳瀬ッッ、ゆび!!おねがいゆび、とめ…………っ」
「なんで?」
柳瀬の、表情に。
喉から空気が抜けた。
「や…………っ、やだ!!やだやだほんとそれ、やぁ!!」
ぐ、て。
両手に力を入れてシーツを握る。
瞬間。
2本の指先が、左右から真っ赤に熟れた蕾を。
押し潰した。
「…っ、ぁあああああ————ッッ」
ガクン、て。
身体に力が入って。
一気に脱力する。
のに。
「なんで…………」
柳瀬の指は、止まらない。
「やな、せ!!柳瀬やだ!指止めて!!」
「だからやだって」
やだ。
やだやだ。
「おね、が…………っ、それ、つら…………!?んぁあああッッ!!やだやだやめてッッ!!ゆびぃっ、ぬいてっ!!ぬいてよぉっ」
痺れる。
頭、おかしくなる。
必死で柳瀬の足から逃れようとすればするほど。
柳瀬は体重をかけて。
動きを制限する。
膝裏を押さえつけていた右手は、いつの間にか左手と一緒になって蜜を溢れさせようと執拗に追い回し。
かわりに。
左足を柳瀬の右足が、しっかりと押さえつける。
先程よりもさらに開かれた、状態で。
「やなせぇ!!やなせもっ、むりむりむり…………っ足、はなしてぇ!!」
「無理じゃないでしょ、ほら」
指が、2本に増えて。
なかの圧迫が、増す。
「!!」
駄目。
これ。
これ、あたし、また…………。
「——————ぅッッ、く…………っ!!んんぅっ」
身体だけ捻って。
シーツへと顔を埋めて。
シーツを、噛み締めた。
「————ッッぅぅっ」
だけど。
終わらない。
限界なのに。
震えが止まらないのに。
さっきから。
お腹、おかしな動きしてる。
力入んない。
頭ぼーっとするのに。
意識だけが下半身へと集中する。