【保科宗四郎】副隊長は思ったより私のことが好きらしい【怪8】
第5章 ♡心も体も恋に堕ちて
「ああ、もうイクッ」
「はっ、ア! ああッ」
「なあちゃん、もうイッてええ? 僕、イッてもええ?」
「う、んっ。イッて、イッていいよっ」
「ッあ、出る! イ、ック──っぐ!」
眉間にシワを寄せて口を半開きにしながら……ぶるりと体を震わせて宗四郎くんは私のナカで果てた。ゴム越しに感じる彼の白濁した欲に少しの気恥ずかしさと少しの感動、たくさんの嬉しさを胸に抱きながらぼーっとした頭で宗四郎くんの顔を見つめる。
余韻に酔いしれながら恍惚とした表情をしている宗四郎くんは最後の一滴まで吐精するため、緩く腰を前後に動かしながら「は……あ……」と色っぽい息も吐き出していた。
……宗四郎くん、こんな顔してイクんだぁ。可愛い。
「めっっっちゃよかった」
「ほんと?」
「うん。よすぎて最後僕だけイッてしまったな。すまん」
「ううん、大丈夫だよ」
「ちゃんもっ回イッとく?」
「……いや、疲れたからもうしないでほしい」
「それもそうやな。初めてやのに頑張ってくれてありがと」
「ん」
「一緒にイけるようになってこな」
「……なれるかな?」
「心配せんでも時間かけて僕がしてく」
「あはは、頼もしい」
ずるりと私のナカから出ていった彼はテキパキと自身の事後処理をしたあと「タオル持ってくるわ、待っとって」と寝室から出ていった。気だるい体を起こす気にもなれず、お言葉に甘えてベッドに横たわっているとタオルとお水を持った宗四郎くんがひょこりと姿を現す。
少しだけ心配そうな表情で「無理させたな」「痛いとこあらへん?」と優しい言葉をかけながら私の上半身を起こしてくれる彼に、掠れた声でお礼を言ってからお水を受け取る。
かさかさと乾いていた喉へ染み渡るように広がっていく水分に一息つきながら宗四郎くんを盗み見る。いつもサラサラと流れている前髪は汗でしっとりと額に張り付いていて、先ほどの余韻が受け取れた。
「僕の顔に見惚れとんの?」
「……黙秘します」
「僕のイキ顔どうやった? ちゃんの好みの顔しとった?」
「…………してた」
「声ちっさ!」
たはー! と表情筋を破綻させながら笑う彼はもういつも通りに戻っていて、まだこんなにドキドキしているのは私だけなのかと少し不満に。労るように体を拭いてくれる宗四郎くんは鼻歌でも歌い出しそうなほどご機嫌だ。
