第8章 適合者
「ッ!一体何故それを君が…」
僕の言葉に伊丹長官は驚いた表情をした。
「10号が言うてたんです。は…"1号の適合者"やと…」
が9号から狙われる理由…
それは1号の適合者であるからや。
9号はが1号を使うようになったタイミングで吸収するつもりなんやろうと10号は言うてた。
そんなことさせてたまるか。
伊丹長官の態度から見てが1号の適合者であるということは間違いあらへん。
あと確認したいことは…
「教えてください、はそのことを知ってたんですか?」
そう、この事実をが知ってたんかどうかや…
「いいや、彼女はそのことを知らない。功が黙っておけと…その時が来たら自身で伝えると…そう言っていた。」
「やっぱりそうでしたか…何故四ノ宮長官はその事をに隠してたんですか?彼女は十分強いですし…」
伊丹長官の言葉に少し安心した。
やって僕に隠し事してたってことになるやん?
まぁなら自分が1号の適合者なら自らナンバーズを使用したいって言うやろうから、知らんとは思ってたんやけどな…
僕の質問に伊丹長官は少し黙り込んだ。
そして意を決したんか一度小さなため息をついて言葉を続けた…
「の両親は元々彼女を防衛隊には入れさせたくなかったんだ。そのことを知っていた功は彼女を防衛隊には入れさせないようにした。然し、功の思いとは裏腹に彼女には戦いの才能があった…」