第8章 適合者
パンッ!)
室内にはハリセンの音が響いた。
「ッがはっ…」
それと同時にの隣に倒れ込む鳴海…
突然のことに驚き動けない。
彼女の隣に倒れ込んでいた鳴海は首根っこを掴かまれ地面へと放り投げられた。
間一髪のところだった。
私を助けてくれた救世主は…
『ッ!長谷川さん!!』
「すまなかった。俺が目を離した隙に…大丈夫か?」
いつものあのハリセンを持った長谷川さんだった。
長谷川さんの顔を見ると凄く落ち着いた。
『はい、大丈夫です!』
「そうか、それはよかっ…ゴホン)、首元は暫く隠しておけ。宗四郎には絶対に見せるな…いいな?」
『…?はい、分かりました』
は長谷川の言葉の意味が分からなかった。
然し、この数時間後…
は長谷川の言った言葉の意味を漸く理解することになるのであった。