第3章 欲と熱が溶け合う夜
抑え続けていた欲望が、すべてこの夜に溢れ出していた。
「……もう限界や……奥でええんやな?……中に、全部出すで……」
「うんっ……いい……!全部、きて……!」
「あっっ……!!」
最後のひと突きが、ふたりの全身を貫く。
ぬちゅっ、ずちゅっ……びちゃっ、と淫靡な水音が玄関いっぱいに響き渡る。溢れた蜜が肌を伝い、濡れた音が交わりの熱を一層際立たせた。
センラの声がかすれるほどの吐息と共に、深く奥へと達し、熱が注がれた。
の身体も小刻みに震えながら、その熱を受け止める。
繋がったままの体を離さず、しばらくの間、互いの鼓動だけが静かに玄関に響いていた――