第1章 序章
クロウリー「おや、大丈夫ですか?」
花火「大丈夫……じゃないです…。」
家に帰りたい……
???「そこの君!!」
花火「ひゃい!?」ビクッ
急に話しかけられて、変な声が出た…。
たぶん周りが見てわかるくらい肩が飛び跳ねたかも
???「その声からして、君は女性だろう?」
花火「は、はい。」
念の為、パーカーのフードを被って顔を隠している。
なんとなく顔を知られたらヤバい気がする…、
???「男子校であるこの学園に乱入して、何をしようとしていたのかは不明だが…伝統ある入学式を台無しにして、タダで済むとは思っていないね…?」
花火「ひ…ひえ…」
私だって乱入したつもりないよ!!
いきなり棺から出てきたんだから!!
なんて言えるはずもなく…赤髪の人の気迫に押されて縮こまってしまう
???「ま、まぁまぁ!!落ち着いて!リドル君!」
???「この子も混乱しているみたいだし、大目に見てやっても良いんじゃないか?!」
???「トレイ!ケイト!違反者を見逃すつもりかい!?」
横から出てきた人達が赤髪の人を説得しようとしてくれているが……この状況…本当にどうしよう、
クロウリー「にしても、闇の鏡が生徒を間違えて連れてくるなんて…。とりあえず貴方にはこの学園から出ていってもらいます」
花火「ほっ…」
クロウリー「ところで、何処の魔法士学校の方ですか?」
花火「いやだから…魔法使えないんですってば…」
クロウリー「あぁ…!そうでしたね!」
この人……!!だんだんと腹立ってきたよ…!!
クロウリー「闇の鏡よ…この者を元いた場所に返したまえ!!」
シーーーーン
クロウリー「??あら?」
花火「…え?」
クロウリー「も、もう一度…闇の鏡よ…この者を元いた場所へ…!!」
シーーーーン
クロウリー「!?」
花火「え……え?」
クロウリー「闇の鏡が反応しない…?貴方一体何処から来たんですか!?」
花火「に…日本から…です」
クロウリー「にほん?はて、聞いたことありませんが…」
花火「え…皆さんが話している言語…明らかに日本語じゃ…」
クロウリー「はい?」
花火「あ…いや…。なんでもないです…」