第9章 奥義(おうぎ)
木道の修練…
それは難解を極めていた
道なき道の修練では、道を覚え、動きを覚え、洗練させればなんなり出来た
衣服の重さで力を鍛えることも、自ずと慣れることで出来るようになった
けど今回は…ものから違う!!
どぼおんっ!!!!
何度目かの失敗を経て…
一度も渡り切れてないことに、痺れを切らしていた
何度かコツを聞き、見本を見せても貰った
でも…
何度やっても、重心がぐらついて、足元が掬われる
重心を低くして安定性を高めて力の伝達速度を上げることで移動速度を上げる
以前の修練で身に付けた、風月流歩法術の渡りも、全て通じない
しのぶ「どうすれば……いいの」
何も分からず…暗闇の中、途方に暮れていた