第7章 出会い(であい)
従妹「あんたのせいよ!
あんたが逃げたせいで皆殺されたのよ!!
50人死んだわ
あんたが殺したのよ!
生贄のくせに!!
大人しく喰われてりゃ良かったのに!!」
その涙ながらの叫びに、男児は固まっており…
槇寿郎が間に割って入って止めようとするまで、静寂が場に訪れた
間に割って入って止めようとすることで衣擦れや砂利の擦れる足音が生じた際…気付けば口を開いていた
恵土「何言ってんだ?
生贄になれ?」黒睨視
従妹「!!?」びくぅっ!!
恵土「……
お前…逆にされる側だったら、大人しくされていたのか?
何も夢も見れず、自由にも動けず、何もかもをも奪われて、好き放題に荒らされて
なんで…自分は何も同じことされなくて当然だと思う?
生贄側に回らなくて済むと…どうして思える?
どうして‥……
何も、怒られず、酷い目にも遭わされないでいられると思う?」底冷えした声
従妹「‥…そ
それは!産まれた時から決まってて
恵土「それは誰が決める?」
従妹「?だれ、って
私じゃないわ!蛇鬼じゃ
恵土「関係無い!!!!!!」憤怒の形相
従妹「ひっ!(涙目)
(びくぅっ!!」頭を抱え後退る
恵土「なんでこいつが…
何もお前を咎めないか、怒らないか、わからないか?
優しい人だから!される側の気持ち考えてやらねえんじゃねえか!!
お前ら殺されたくなくてやってたんだろ!!?
笑ってたんだろ!!?一緒になって!!!」
従妹「そうだけどっ…(じわっ!)
皆一緒で!
私達は!被害者で!!」
恵土「何が被害者だ!!
何が殺しただ!!?
お前らが殺した人間の方がよっぽど多いわ!!」
従妹「そ、それは!先祖が
恵土「先祖がやってたら何時(いつ)までもやんなきゃなんねえのか!!?
助けを求めるとかあっただろ!?
そこで終止符打つでもなんなりあっただろ!?
やらないって決めたのは誰だ!!?お前らの意志だ!!
自分で決めて!行動に起こしておいて!!殺されたら人のせい!!?
違うだろ!!!
悪いの鬼だろうが!!!!
お前らこいつの優しさの上に胡座かいてやりたい放題やって笑ってただけじゃねえかああああああ!!!!!」憤怒の形相
こくこくこくこく←鏑丸が何度も激しく頷く
小芭内「鏑丸、落ち着け;」どおどお
怒りのままに荒れ狂い同意を示す鏑丸に、小芭内は手で制した
