第7章 出会い(であい)
恵土「まだ息がある!
神の呼吸!!」
化身を発動させると同時に、素早く全てを癒やし治した…
だが…全て即死の類いのものばかりで、生き残りはいないか探し回っていると
屍の中で気絶している女の子供が居た
恵土「おい…大丈夫か?
(怪我してるな、治そう」
無理に潜り込んだこともあってか、咄嗟に隠れよう避けようとしてなのか
陥没したような跡と共に、腹部に大きく痣が残っていた
ある程度衣服も整えて直した後…程無くして意識が戻り、目を覚ました
恵土「無事か?何があった?
自分で言えるか?」
「ぶわっ)
恐かった!!
恐かった!!
鬼が!蛇が!!私達を、殺そうと!!
あいつが逃げたせいで!!!」
ひしぃっ!!!!
涙を流しながら、必死に私の首に腕を回してしがみ付いてこられた
「もういない?大丈夫なの?;」ぐすんっ、ひっくひっく
泣きじゃくりながら肩を震わせるそれに
ああ、大丈夫だ、と笑って安心するように言葉を掛けると
よかったあ、とほっとしたような顔と声で膝から崩れ落ちてしまった
それに合わせて追従するように視線と姿勢を合わせ、背を落ち着くまで優しく撫で続けた
それから…
槇寿郎からの勧めもあり、男児を助けたとのことで引き合わせることとなった
引き合わせるまでずっと、右腕にべったり引っ付いてこられていた
化身を解除した後も、女神様だと捉えてくれているらしい
弱ったな…
そんな考えをよそに、女児は幸せそうに笑っていた
屋敷もある程度住める範囲となるよう、待っている間に直していた
蒼榮から誘導され屋敷の外、塀の側で引き合わされることとなり移動した
恵土「大丈夫か!?
怪我してるじゃんか!」
そう言うが早いか、腕に引っ付いていた女児を置いて
男児と白蛇へ駆け寄り、化身を使って光で傷を全て治した
男児(痛みが引いた!疲れも無い?)
鏑丸「!!」
恵土「痛みは無いか?大丈夫か?」
そう肩の上に両手を置いて問い掛ける中…
男児からも白蛇からも…何の返答も無かった
槇寿郎「恵土…屋敷で助かったのは」ちら
恵土「頷)ああ、彼女だけだ
一人だけ無事…陥没してはいたんだが息があった
それ以外は皆即死していた」
槇寿郎「そうか…
何にせよ、命があってよかった」
しかし…引き合わせてから開口一番、とんでもない言葉を吐き掛けていた
