第5章 慟哭(どうこく)
温かな温もりに、愛情に、包まれながら…
何度もわんわんと泣きじゃくった
一緒に慟哭を上げて、何度も泣いて…泣いて、泣いて…泣き暮らして……
お互いに泣きじゃくり続けて…‥やっと、涙は止まった
最後は、笑顔で…笑い合っていた
恵土「耀哉…」
耀哉「?」
恵土「また…かるたやろ?」
耀哉「はい!^^」
競技かるたを、また一緒にやった
一字決まりは勿論
一番のお気に入りは『われてもすゑに逢はむとぞ思ふ』
たとえ分かれることになったとしても…また、必ず逢えるという言葉だ
瀬を早み、の瀬が読まれた瞬間に取ってみせた
で…わからないものがあれば、場にある札を全て吹き飛ばした
恵土「秘技・畳返し!!」
耀哉「あっはっはっはっはっはっはっ!!^^
姉上!全部飛ばすのは卑怯ですよ!!」
恵土「あっはっはっはっはっはっはっ!!^^
いいんだよ!その中に一枚でも入ってたら取ったことになるんだから!!」
耀哉「でもずるいです!」むすーっ
恵土「なら耀哉も出来るようにしとくから」
耀哉「では遠慮なく」ばーん!!
恵土「読まれる前なのに!!?」ガーン!!
耀哉「ふっ…これで全取りです」
恵土「うぎゃああああああ
負けたあああああああああああああああ」
耀哉「あっはっはっはっはっはっはっ!!^^」
耀哉と恵土「あっはっはっはっはっはっはっ!!^^」
恵土「ありがとう…耀哉」
耀哉「私こそ…ありがとう
姉上」
恵土「さっ、次は坊主めくりやろ!」
耀哉「負けませんよ?」にや
恵土「ふっ、返り討ちにしてやんよ」
が……
姫姫姫姫姫姫姫
ぼうず
恵土「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ;」頭抱え断末魔
耀哉「あ、姫」
恵土「坊主よいでよおおおおおおおおおおお!!」
耀哉「殿でした」
恵土「やめでぐれええええええええええええええええええ;;」半泣き
テロップ『もうHPは0よ!』
結果…惨敗しました
けれど…
心底楽しく、笑い合うことが出来ました
父上が亡くなってから…
やっと前を向けるようになった日……
それが…2月10日を過ぎた日、2月11日でした
それまで前も向けず、1月20日に亡くなってからずっと飲まず食わずでいた恵土が…笑顔を見せ、御飯も食べ水も飲んだ日でした