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化身来華【鬼滅の刃】

第5章 慟哭(どうこく)





守れない自分が?何で?

そんな表情を隠せない中…


耀哉「…私にとっては……

もう…家族は、貴方だけなんです
姉上だけなんです

一緒に時を重ねて、一緒に色んなことをして
競技かるたを一緒にやったり、坊主めくりをやったり…(ぽとっ)

色んな場所を回ったりっ
空を、一緒に…飛ばしてくれたり…‥


私は……

私は…
貴方を、喪いたくないんです

貴方が、好きだから
大事だから


ただ…それだけなんです」ぼろぼろ

涙が双眸から止め処なく溢れては止まらず、流れ落ちていった


それを受けて…

恵土自身もまた、涙を零し続けていた


恵土「私も…

私も…耀哉が好きだ
弟が、出来たの…初めてで

本当に大好きで、大事で…
いつも…何時も……一緒に居たいぐらい、愛おしくて、仕方なかった

お前を守りたかった
父上を守りたかった
でも…守れなかった

お前を守りたかった
でも…また…‥そう考えたら、やるせなくて

何度約束しても、何も守れなくって…それが、不甲斐なくてっ」ぼろぼろ

耀哉「私もです…

貴方の力になりたかった
でも、それはどれも些細なことばかりで…

けど…けれど……貴方は、その心が嬉しいのだと、教えてくれた

何度も、何度も…その心遣いが、想いが、一番大事なのだと
懸命に動く誰かの為に、また…自ずと、自ら、自身の意思で、心で、力で…動こうと頑張る姿が、貴い(とうとい)のだと

愛しいのだと……」

恵土「ひっく」涙だけでなく鼻水も垂れて落ちて行く


耀哉「私も、そう思います

貴方は、貴い
私も、父上も…誰もが貴いのだと…‥


だから…大事にしたいんです

貴方を
たとえ貴方自身が、貴方を忌避していたとしても
嫌っていても

誰が認めなくても…私が貴方を認めています
貴方を愛しています


だから……自分を大事にして下さい


私を哀しませたくないのなら、大事にしたいのなら…
尚更、貴方を大事にして下さい

貴方が…好きな私を…守って下さい

幸せを願うのなら…貴方自身も、幸せになって下さい

お願いします」土下座

恵土「うん…
うん!;

ごめん…ごめんね……

ちゃんと生きるよ
幸せになるよ

絶対に守るから
両方、どっちも

大事にするから
大事にするよおお;;」ぼろぼろ

どちらも涙と鼻水でぼろぼろのまま抱き締め合った


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