第5章 慟哭(どうこく)
神の呼吸での技の鍛錬も兼ねて、地下へ向けて叩き込んだ結果
温泉を掘り当てたり、それを温泉施設へ整備してもらったり
温泉だけでなく自炊で生じる蒸気で、風車で電気を作り、外へ一切出させずに、最終的に蒸気を集めて水分へ再び変えたり、それを浄水したり等々…色々と趣向を凝らしている
多岐に渡る色んな職人さん(刀鍛冶(包丁も)、衣服等に精通している針子、金物屋(鍋等の製作や修繕)、建築や林業(鉛筆も売っている))や、食べ物屋さん(飲食店)もおり、家畜を営む方(鶏、牛、豚)、養殖を営む方(魚)、田畑を営む方(農家)もおり、温泉に施設に宿にと、様々な場がある
乳母も元は針子だったらしい
陽光山に一年中日が差す理由は…
日輪刀が産まれるきっかけともなった神話が要因となっている
「鬼を倒せ」と夢の中で神に言われ、「ある場所で取れる鉄で刀を作るといい」と、ある場所を伝えられた
そのある場所は…『太陽に一番近く、一年中陽光が射す山』という表現が正しいほど、しかし木々が生えるという異常な山が在った
神からの指令だと受け取り、『陽光山』と名付けられた
藤襲山というものもまた同様にして教わった場所らしい
恐らく神の力が働いているのだろうとも語り継がれている
それは…1000年近くが経った今もなお続いている……
どちらも神秘的な場所とされている
週に一度は寄っていたこともあり、父上は時折涼しそうな顔を見せていたが…
徐々に、少しずつ弱ってきていた
正月を迎える頃…もう危ういだろうという声を聞いた
その矢先、弾かれるように飛び出していった
父上には光を全て送り込んでいた
でも……効果は乏しく、徐々に、徐々に…蝕む速度が上がっていっていることに、今更になって痛感した
恵土「無惨を倒さなければ…死ぬ!!
近い内…
それも早くて、半月以内には!!)
無惨!!どこだ!!?
無惨!!!
むざああああああああんんんんんんんんんんん」
死に物狂いで、血眼で探し回った
あの時の気配を頼りに…
しかし……
無惨「放っておけ
その方がこちらにとっても助かる
失意のどん底に叩き落されれば、鬼にもできよう」
馬鹿正直に出てくるものはいなかった
ずっと異空間(無限城)に引き籠もっていた
恵土12歳
耀哉8歳…
父上(お館様)が亡くなった