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化身来華【鬼滅の刃】

第5章 慟哭(どうこく)





縁(えにし)という里は、その名の通り…

私が出会い、巡り合わせにより繋がり、助けた方々が集い、成り立つ、完全な自給自足の里だ
私が住んでいるのは南の境目で、館(やかた)もそこに在る

耀哉が環境を心配し、色々と手配してくれたようだった
父上(お館様)の補助もあり(口元に指を立てながら悪戯っ子みたいな笑みを浮かべていた)、安心して暮らせる下地が出来ていた


それが整うまでに掛かった歳月が5年であり…
父上が、本来ならば死んでいたはずの寿命(5年前)……

それが伸びた期間でもある、癒しの呼吸を受けて

無間・抜刀をすると、自然と呼吸が変質する


コオオオという光の呼吸から
オオオオオオオオという呼吸へと変わり、齎される効果が、光を集めて念じれば叶うというものとなる

その在り様から、『神の呼吸』と父上(お館様)は言っていた


今も隠の方(陽明、ようめい)
耀哉の乳母はその妻
その2人の子(双子の兄弟)である隠、充(みつる)と翔(かける)(耀哉と同い年)が
産屋敷家の傍仕え(そばづかえ)として働き続けている

陽明はお館様の補佐(介添え)として、乳母は情報整理、子は情報収集(皆油断するので楽なんだとか)

陽明さんは、私が目が覚めた後で耀哉が父上へ抱き着いた時に声を掛けていた方だ


話を戻す


縁へは、決まった道筋を行かないと辿り着けないようになっている

北に藤襲山(標高630.4m)、一年中藤の樹海と化している
東に陽光山(標高2000m)、一年中日光が常に刺し続けている神秘的な山
西に険しい山々(標高1000m)、熊や猪で一杯の自然の宝庫←試し斬りで斬った山(山の集合体)
南に深い山(標高1800m)、幅20m,高さ80m程の険しい滝と同じ幅の川、滝壺の深さ約28m、深い鍾乳洞
中央に窪地(標高5m)、広さは約3.98km四方、涌泉(湧水量は毎分約5トン)と川(幅18m)←勢いは滝よりも早く足を取られれば終わる

試し斬りでのそれを元に通り道を作った
産屋敷家への直行の道はあるものの、それ以外には市外へは行けない造りとなっている

鬼ですら入れないほど標高差は険しく、それ以外の手法では立ち入りが出来ないほどの天然の要塞となっている


人等住めない樹海でしかない為、鬼は近寄ることも一切無かった
理由としては旨味が無いから

情報然り物品然り


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