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化身来華【鬼滅の刃】

第1章 始まり(はじまり)





宝玉が消えし日から七年後の十一月
それは、先代のお館様が死ぬ間際、口頭で伝えられた最後の内容だったという

そんなこと等露知らず、童は恵土(けいと)と名付けられ、健やかに、大きく成長していった


馬事雑言や酷い扱いを受ける中で…‥


三歳の時に聞こえた喧噪
父「離婚すれば恵土は貰っていくからな!!」
恵土(自分が居るせいで…離婚したくても離婚出来ない?)
()は心中の言葉
夜中の怒号、微かに開けた襖の隙間から見える光景に…目を見開いた

「死ね」「殺すぞ」といった内容ばかりが掛けられる
父からの愛情等まともに受けたことも無いまま育つこととなる


母からは、生きてと言われ、願われ、大事に抱き締めてくれた
姉も学校でのいじめの折、守ろうと駆け付けてくれた、家でも
大事にしてくれる人は、頼りになる人達は、守ってくれる人々は、寄る辺は…その者達のみだった

守りたい
そう強く願い、その想いのままに、必死に生き抜いて来た


誰も頼りにならないなら自分の手で守るしかない

自分に出来ることも何もせず
出来ることも何も無いと嘆いて何もしないで守られて当然だなんて考え抱(いだ)きたくなんかないし嫌だしやりたくない

その在り方は…その時点から構築されていた


具体的には下記の内容を父から行われてきた

・油を掛けられ燐寸(マッチ)の火を眼前に押し付けられ前髪が燃える(母も姉もされていた)
・お気に入りの食器を顔のすぐ近く、背の壁に投げられ割れた食器の破片を被り、破片を拾い上げて切れる方の側面を眼前に押し付けられ、耳の裏が切れて数針縫わなければならなくなった
・お気に入りの椅子を目の前で壊され、燃やす場へ一緒に引きずられ「その前から動くな」と言われ、黒い煙を諸に浴びせられ息苦しくなり意識が遠くなる中で、近所から苦情を言われると「全部こいつが悪いんや」と言い出す(その後意識を失う)
・髪を掴んで振り回される
・頭を掴んで床に何度も叩き付けられる
・鳩尾を蹴り上げられ父の肩を越す高さまで飛ぶ
・八米(メートル)先まで蹴り飛ばされる
・壁に叩き付けられ意識を失う
・包丁や刃物を眼前に押し付けられる
・家の壁や物(私物問わず全部、何でも)を壊される
・私物を盗まれる

悲鳴を上げれば、泣けば、叫べば
母や姉も巻き込み、怒号と罵声が叫び掛けられ、暴力と暴言が掛けられ続ける


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