第30章 解散(かいさん)
アオイ「恵土さんですか?」
こくこく!カナヲが激しく頷く
アオイ「心配ですね
まだ目を覚ましたという報せはありません」洗濯物を広げながら言う
カナヲ「……(じわっ!!」震え涙
アオイ「!!(ぎょっ!!)←目を丸くする
大丈夫です!
きっと…大丈夫だから……(震え)
(ですよね…?師範?」空を見上げる
蝶屋敷でも…そんなやり取りが交わされていた
1912年7月12日12:30
耀哉「今日はよく集まってくれたね…
来てくれてありがとう
行冥
しのぶ
義勇
天元
小芭内
蜜璃
杏寿郎
実弥
無一郎
柱も欠けず、他の子供達も損なうこと無く
無事乗り切れて、鬼を討滅出来て、本当に良かった(微笑)
鬼殺隊は…今日で解散する」
『……』
蜜璃「待って下さい…
その前に…
その前に、恵土ちゃんはどうなってしまったんですか?
どうして起きなくなってしまったんですか?
その前にも何回も合体してたけど、一度だってあんなことならなかったのに!
どうして…っ(じわっ!)
〜〜っ」涙をぼろぼろ零す
耀哉「そのことには…私も心を痛めていた
呼び出したのは他でも無い
恵土のことで、進展があったから呼び出したんだ」
『!!それは本当ですか!!?』
耀哉「ああ…
昨夜…
お告げがあった……
龍神様から」
すっかり顔色も良く、目も色を発し光沢を持ち、痣も何も無い綺麗かつ健康な状態で俯き言い放った
耀哉「皆…聞く覚悟はあるかい?」
『はい!!』
蜜璃(どんな内容なんだろう?
早く言ってくれればいいのに)そわそわ
しのぶ(なんでだろう…
ずっと心臓が早鐘を打ってる
嫌な予感しかしないっ
なんで――?)
耀哉「………
非常に言い辛い内容なんだが……
龍神様は…
この世から、恵土を奪うと言ってきた」
『…………………………
は?』
耀哉「あまりに強い浄化は、この世に害を齎す
水清ければ魚住まず
よって…この世から剥奪する
その為、死なせる
もう用済みなのだと」
さあああああああああああ
急に晴れ空が曇り出し、雨が降り出した
蜜璃「ふ、ふふっ
冗談ですよね?
そんなのって
冗談
耀哉「冗談じゃあ…無いよ」真剣
ゴロゴロゴロゴロ
耀哉「正面から言われたんだ
今日、奪うと」
だっ!!!
蜜璃「しのぶちゃん!!!」