第21章 創傷(そうしょう)
るんるん♪
しのぶ「撮れてるかな〜^^♪」
当時(夏祭り後)、にっこにこで視聴してました
臆すなあああああ!!!
小芭内(言うな…;)嘆息
どこからか聞こえる恵土の声に…
思わず嘆息を零す小芭内であった……
それに蜜璃は?を浮かべていた
9月16日のことである…(来月が十六夜)
アオイ「……
死なないよね?」ぽつり
口を付いて出てきた言葉
その頭の中で想起するのは…
ここから退院する前のこと……
アオイ「私が戦えれば…」
恵土「?何言ってんだ?
アオイ「え?」
恵土「お前は戦ってるぞ?
アオイ「へ?」きょとん
目を丸くし凝視する
恵土「お前が手伝ってくれなければ
きっと私は、ここまで早く回復することが出来なかった!
お前だけじゃない
鍛冶師も裁縫師もお前達も
いっぱいいっぱい戦ってくれてる!
自分にしか出来ないことで
自分に出来ることで、私達を戦いへ向けて押し出してくれてる!
今私達が戦うことに専念できているのも
全部…お前達のお蔭だ^^
お前は逃げてなんかいないよ
一緒に戦って、お前の分もぶっ倒してきてやる!←拳をアオイへ差し出す
だから……そんなこと、二度と言うんじゃねえぞ?
な?^^」へへへっ
アオイ「……はいっ」じわっ!涙目
恵土「お前が戦えてること、私が証明するから!
安心して見てろ!!
また身体壊したら、その時はよろしくな〜!!^^」手を振ってから背を向けて走り去る
アオイ「!!ちょっ!!
身体は壊さないようにして下さいね〜!!!」手を口元に揃え叫ぶ
恵土「お〜う!!!^^」走りながら振り返り、手を振ってから前を向いて去ってゆく
アオイ「本当にわかってるのかな…
あの人)
ふふっ^^」
心が解れたのを感じた
アオイ「恵土さん…(ぎゅっ)
(神様…仏様…どうか…お願い
恵土さんを守って下さいっ」
布団干し場で胸の前で両手を合わせ
震えを抑えながら、青空の下で祈った
本当に…
この4か月半、生きた心地がしなかった
恵土が起きたのは、12月1日…朝のことだった
その前日…
しのぶ「師匠…師匠!
お願い、恵土…起きて…
戻ってきてっ」滂沱
ぴくん
恵土の左手の人差し指の先が、微かに動いた
しかし…泣いていて
縋り付いていて
感じることも無かった
出来なかった……