第21章 創傷(そうしょう)
それを作るのに時間が掛かったこともあり…
刀を握れるように徹底的にした結果…
封光玉(ふうこうぎょく)も樹漆(じゅしち)も、効果を遺憾無く発揮させることで叶った結果
今までに無い武器が完成したのだという
裁縫の方も陽光山から採れるもので全て取り揃え
同様に百を十へ圧縮させることで、更に頑強さと柔軟性を増したのだとか…
それらも込みで手渡され…修行に邁進することとなった
耀哉「無惨のことだ…
恐らく、年内には動かない
何か裏で動いている気配がする
皆準備を怠らないように…
翌年が勝負となる」
『はっ!/はい!』
詰襟の新調もあって…
更に凄まじい修練が出来るようになった
あとは………
小芭内「恵土が目覚めるだけ、か」ぼそり
鏑丸「シャー」
蜜璃「心配よね…
鴉から聞いた時はビックリしたけれど……」
小芭内「本当だ(瞑目し腕組みしたまま頷く)
肝が冷えた
胡蝶が間に合わなければどうなっていたことか」溜息
蜜璃「ねえ…
このまま目覚めない
なんてこと無いよね?」
小芭内「…………
大丈夫だろう
お館様もそう仰っていた」
蜜璃「そ…そうよね!大丈夫よね!
(って言いながら…
なんだか落ち着かないように視えるんだけど……;」
小芭内「?
なんだ?どうした甘露寺」
蜜璃「ううん、なんでもないの!^^;」頭を振る
小芭内「?そうか」
蜜璃「うん!」力強く頷く
そして…
恵土のそれは、枕元に置かれることとなった
恵土『いいか?
日本男児たるもの、勝敗がわかり切ってる戦いから目を背けず逃げず立ち向かえ!!
女から告白させるな!お前から告白するんだ!!』
そう力説されていた時のことを
ふと思い出した小芭内は……
小芭内「………
甘露寺
つ…
つ……
つ………!
月を見に行かないか?」
ずこおおおお←隠れて聞いてたカナエ達
蜜璃「わあ!いいですね!
もうすぐで十六夜だし!行きましょう!^^」にっこにこ
小芭内「ああ…」視線逸らし
このヘタレがああああああ!!!
どこからか…
そんな恵土の声が聞こえた気がした……
その後…そのやり取りをしっかり見ていた
しっかりと!!
が…茶羽虫ノ舞の時の映像と録音を大事に飾っている蝶屋敷のしのぶの部屋には中々入れない;
カナエは十日で目覚め回復しました