第20章 十二鬼月、討滅(じゅうにきづき、とうめつ)
蒼榮「上弦の弐、胡蝶カナエ、交戦間近!交戦間近!!
恵土「駄目だ!一人じゃ!!」
弾かれるように神の呼吸をし、光を超える速度で走り出した
しのぶ「待って師匠!!
(駄目だ、追い付けない!
せめて!もう少し早く!!
恵土「いいか?
風月流、真月流は、押す力と突く力が強いものが生き残る為に編み出された技術なんだ
つまり…お前と私が最も力を発揮出来るってことだ
ふふっ^^
自信持てよ?(微笑)
私と同じぐらい力を発揮出来るのは…お前だけだ←微笑し手を伸ばして頬を優しく撫でる
今はまだ年齢が追い付いてないから、自覚が無いだけかもしれないけれどもな…
お前は…柱の誰よりも強くなれるよ」
師匠!!)
だんっ!!!!
(息を…整えろ!!
しなりを最大限利用しろ!!
今ここで…師匠を超えなきゃ!一生越えられない!!
今ここで!!超える!!!」真剣
その気迫が、執念が、形を成したのか……
その日…
その時……
しのぶの速度は、音速を超え、光速を超え…神速に勝るとも劣らない速度を見せていた
日輪刀の化身も無しで……
柱よりも誰よりも速い神速を―――
茶羽虫ノ舞の時に見せた…
光にも勝るとも劣らない時速2万kmよりも、十倍よりも更に早い
その時…光の壁を越え、時速35万kmの領域へと到達した……
恵土「鬼が全体的に強化されている!
こんなことはこれまででも一度も無かった!!
十二鬼月が尽きようとしているのを見てのそれなら…きっと上弦の弐も!!
急げ!今度こそ間に合ってくれ!!)
うおおおおおおおお!!」ぼっ!!!!!!!!
血相を変えて、今までに無い速度を更に増させながら走り続けてゆく
すたっ!!
僅か数分で着いた
だが…
恵土「カナエ!!」
住宅街から遠ざけようとしてか
カナエが森へ走り出していった所だった
そのまま肺を斬られ、剣を折られ、左手を吸収される
血を被ったような鬼を前に…
恵土「ごめん」
一言発するが早いか
即座に左腕を斬り落とした
そのまま全身を一瞬で吸われそうな勢いに迷って等はいられなかった
童磨「あれえ?
手負いだねえ君
肋…誰にやられたの?」
恵土「…
…黙れ
お前と交わす言葉は無い!!
ぶった斬ってやるから覚悟しやがれ!!」中段で構える
怒りを露わにし、目が血走り瞳孔が開き切っていた
