第17章 実弥との出会い(であい)
電話でも無理なら……
手紙しかねえ!!」
恵土「書けばいいじゃん」
実弥「俺は!!字が書けねえんだよ!!」
恵土「わかった
じゃあ私が文面整える
で、お前が写生する
これならどうだ?」
実弥「…え」
恵土「?
お前の弟だって、代筆なんかよりお前の字の方が嬉しいだろ?」
実弥「………←顎に手を当てて考え込む
まあ……そうだな……」
恵土「な?^^(にこにこ)
読めるんだから、それを真似ればいいだけだ
さ!文面考えよ!^^(ぱあん!)←手拍子
(サクッと終わらせてしのぶと里巡りし〜よおっと!」うきうき
実弥「お、おお…←拍子抜けした
(折角の長期休暇なのに
旨味なんて無いだろうに」
それを直接聞いて尋ねたら
恵土「?
お前の弟の人生かかってるんだろ?
人命を優先するのは当然じゃねえのか?
それに…
お前の大事な人なら、こっちの大事な人も同然だよ
幸せで居て欲しい気持ちは変わらない」微笑
実弥「…//(ふいっ!)
恩に着る//」肘を付いて消え入りそうな声で呟く
恵土「気にすんなって」
宛名
不死川玄弥
差出人
不死川実弥
文面
本来なら口で伝えるべきだろうが、うまく言えないと思うから手紙で書く
返事は要らねえ
俺に弟はいないと言ったこと、悪かった
鬼殺隊に入らせたくなかった
危ない目に遭わせたくなかった
幸せに暮らしていて欲しかった
そこに鬼なんか行かせない
それが俺の考える、お前の幸せだった
だが…他の隊士と話している内に、玄弥の幸せは玄弥が決めるものだと諭された
勝手に押し付けられるのは
何も言わないで幸せになれは
流石に無理があると
だからこれはただの提案なんだが
お前が鬼殺隊に入りたいのなら
俺と一緒に任務に行きたいのなら
俺の所に来ないか
もし剣術の才能が無いなら
隠でもいい
俺が守ってやる
だから…俺に出来ないことで、お前も俺も守れ
俺は口下手だから上手くは言えねえが
俺は…お前が大事だから、無事で、幸せに、少しでも長生きして欲しいだけなんだ
勝手に遠ざけて悪いと思っている
もしよければ…昔みたいに、二人で暮らさねえか
返事は直接来るか来ないかで返してくれ
返答、待ってる
鉛筆で必死に何度も書き殴っては訂正した跡が山程あった
制作期間1週間
恵土、実弥『ぜえぜえ』